GICミャンマー代表の小林です。
最近のミャマー情報は、現在のミャンマー国内の厳しい状況に関する内容になりがちですが、今回は我々のIT業界にとって明るい話題をお伝えします。
2025年2月15日にMJC主催によるハッカソン(Hackathon)の最終プレゼンテーションとハッカソン参加者34名と支援企業15社とのジョブマッチングがヤンゴンのパークロイヤルホテルで行われました。

25歳以下の就労経験のない若手ITエンジニアに対して、自分たちのITスキルを披露し、IT企業への就労の機会を開くことが目的です。昨年に続き2回目の開催で、弊社は昨年に続き2回目の参加となりました。今回は、支援・参加企業数が増え、日系のIT関連企業だけでなくローカルのITエンジニアを求めるユーザ企業などがブースを設置して、ハッカソンに参加した若者とのジョブマッチングを実施しました。また、ミャンマーの有名な私立大学、IT専門学校も協賛し、上位表彰されたチームに対する奨学金(ITコースの無料受講)の提供を行いました。 

今回、第一位を獲得したチーム(6名)は、IT関連機器輸入販売会社のOder Management/Delivery Management上の課題を解決するシステムソリューションをSales/Warehouse/Financeの各部門に対して提供するという課題に対し、通常のWebシステム化だけでなく、生成AIを使って効率的なシステムを実現することに取り組みました。ジョブマッチング時の面談で判明したのですが、同チームは全員がUIT(University of Information Technology: ミャンマーで最高峰のIT大学)の3年次学生で、既にITPC FE試験(Fundamental Information Technology Engineers Examination:日本では在留資格申請時に大学卒相当として扱われる)にも合格しており、メーカ主催のAIハッカソンにも参加した経験があるとのこと。

彼らは大学在学中に企業での勤務やフリーランスとしてITの仕事をすることを希望していましたが、残念ながら弊社ではそのような形態のアウトソース案件が現時点で無いため、インターンシップ(ミャンマーの大学では卒業までに必ずインターンシップを経験する必要がある)をGICMにて受け入れることを伝えました。

2回目のハッカソンに参加した感想は、①昨年よりプレゼンテーション内容、質疑応答の英語力、技術力、いずれもレベルが向上している、②男性の割合が多い(今回は8割が男性)ということでした。以前はIT、特にソフトウェアエンジニアといえば、弊社社員を含め8割が女性でしたが、ここ2~3年で男性の割合が顕著に増加しています。このような意識の高い男子学生は在学中から他流試合で自分のスキルを磨き国外で活躍したいと考えているようです。

日本は未だにメインフレームから脱却できていないシステムも多く、またAIに対する取り組みも遅れていると思います。今回ハッカソンに参加したITエンジニアを目指す意欲の高い若者の存在を頼もしく感じるとともに、日本がいつまで彼らにとって魅力的に映るのか心配になりました。

最後に、ヤンゴンの日常生活の紹介です。 
最近はミャンマーでも2月14日のバレンタインデーは人気のあるイベントになっています。日本と異なり、女性から男性にチョコレートを贈る習慣はなく、男女ともにプレゼントを贈るようですが、最近は男性から女性に対して、花束、チョコレート、ぬいぐるみ、アクセサリーなどをプレゼントすることが多いようです。 

バレンタインデー直前は、ショッピングセンターやスーパーマーケットにバレンタイン商品が並び、それを購入する男性で混雑していました。 
日本で報道される地方部での内戦状況とはまるで別の国のようですが、これもまたミャンマーの実際の日常の姿です。 


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