業務時間を約63%削減する事例も。AIを“使う”から“成果を見える化する”段階へ

Global Innovation Consulting Inc.(GIC)では、生成AIを活用した業務効率化を全社的に推進しています。
これまで当社では、エンジニアを中心とした開発業務だけでなく、営業、マーケティング、管理部門、教育・研修関連業務など、さまざまな業務領域でAI活用を進めてきました。

今回、その取り組みをさらに一歩進めるため、社員一人ひとりが日々の業務でAIをどのように活用し、どの程度の業務効率化につながったのかを日報形式で記録する取り組みを開始しました。

AI活用効果を日報で見える化

今回の取り組みでは、社員が日々の業務の中でAIを活用した内容について、以下のような項目を記録しています。

・対象業務の分類
・従来必要だった想定時間
・AI活用後の実作業時間
・得られた効果
・具体的な活用例や気づき

業務分類としては、開発、テスト、調査、設計・資料作成、翻訳・文章作成、会議・報告、営業・マーケティング、管理業務など、幅広い領域が対象となっています。

AI活用の効果についても、単なる時間短縮だけでなく、品質向上、ミス防止、日本語表現の改善、アイデア創出、作業範囲の拡大など、多面的に記録しています。

約76件の報告から見えた大きな効果

初回集計では、76件のAI活用報告が集まりました。

そのうち、時間短縮効果を数値化できる報告を集計したところ、従来であれば約755時間かかると想定されていた業務が、AI活用後には約277時間で完了していました。

これは、合計で約479時間の削減に相当し、削減率は約63%となります。

もちろん、すべての業務で同じ効果が出るわけではありません。業務内容やAIへの指示の出し方、利用者の経験値によって効果は変わります。それでも、今回の結果から、AIを適切に活用することで、多くの業務において大きな効率化が期待できることが分かりました。

特に効果が見られた業務領域

今回の報告では、特に以下のような業務でAI活用の効果が多く見られました。

1. 開発・デバッグ・コードレビュー

開発業務では、コード作成、既存コードの解析、エラー調査、デバッグ、コードレビュー、TypeScriptやReactなどの実装支援にAIが活用されています。

社員からは、複雑なコードの理解や潜在的なバグの確認、修正方針の検討において、AIが非常に有効だったという声がありました。

一方で、AIが出力したコードをそのまま使うのではなく、最終的には必ず人間が内容を理解し、レビュー・テストを行うことの重要性も共有されています。

2. テストケース作成・影響範囲調査

テスト業務では、JUnitテストの作成、テストケースのたたき台作成、UAT支援、指摘内容に基づく調査や影響範囲確認などでAIが活用されています。

従来は時間がかかっていた調査・確認作業について、AIを活用することで初期調査や整理のスピードが向上し、担当者がより重要な確認作業に集中できるようになっています。

3. 調査・技術理解・情報整理

新しい技術の調査、技術記事の要約、実装方法の比較、仕様理解、業務知識の整理などにもAIが活用されています。

特に、未経験の技術や新しい領域に取り組む際、AIを活用することで初期理解の時間を短縮できたという報告が多く見られました。

大量のドキュメントを読む前に、AIで概要を把握し、重要なポイントを整理することで、調査業務の生産性が向上しています。

4. 資料作成・提案書作成・マニュアル作成

設計資料、提案資料、会議資料、操作マニュアル、教育資料などの作成にもAIが活用されています。

AIにたたき台を作成させたうえで、人間が内容を確認・修正することで、資料作成時間を短縮しながら、構成や表現の品質向上にもつながっています。

また、自分では思いつかなかった観点や表現が得られるため、アイデア創出の面でも効果が出ています。

5. 日本語文章・メール・報告文の作成

外国籍社員が多く在籍するGICでは、日本語でのメール作成、報告文作成、ドキュメント表現の改善にもAIが活用されています。

社員からは、AIを使うことで自然なビジネス日本語に修正でき、文章作成の時間が大幅に短縮されたという声が多くありました。

これは、単なる業務効率化だけでなく、顧客対応品質の向上にもつながる重要な効果です。

AIは「代替」ではなく「伴走者」

今回の報告で特に印象的だったのは、多くの社員がAIを「最終判断者」としてではなく、「業務を支援する伴走者」として活用している点です。

AIにすべてを任せるのではなく、AIでたたき台を作り、人間がレビューし、最終判断を行う。
AIで調査を効率化し、人間が背景や業務状況を踏まえて判断する。
AIで文章を整え、人間が意図やニュアンスを確認する。

このような使い方が、GICにおけるAI活用の基本姿勢になりつつあります。

AI活用で重要な注意点

一方で、社員からはAI活用に関する注意点も共有されています。

・AIの回答をそのまま信じず、必ず確認すること
・機密情報や個人情報を入力しないこと
・具体的で分かりやすい指示を出すこと
・生成されたコードや文章の内容を理解したうえで使うこと
・AIの利用目的を明確にすること

AIは非常に便利なツールですが、使い方を誤ると品質やセキュリティのリスクにつながる可能性もあります。
そのため、GICではAI活用を推進すると同時に、安全で適切な利用ルールや教育にも力を入れています。

今後の取り組み

GICでは、今後もAI活用日報を通じて、社員の活用事例と効果を継続的に収集していきます。

集まった事例は、社内で共有し、各部門の業務改善や教育コンテンツの作成に活用していく予定です。

また、エンジニア向けには開発・テスト・調査業務におけるAI活用をさらに高度化し、非エンジニア向けには資料作成、文章作成、情報整理、管理業務などでの活用を広げていきます。

AIを一部の社員だけが使うのではなく、全社員が自分の業務に合わせて活用し、成果を見える化し、良い事例を共有する。
このサイクルを回すことで、GIC全体の生産性向上とサービス品質向上を目指していきます。

まとめ

今回のAI活用効果測定では、約76件の報告から、合計約479時間の業務時間削減という大きな成果が確認できました。

しかし、GICが目指しているのは、単なる時間短縮だけではありません。

AIを活用することで、社員一人ひとりがより付加価値の高い業務に集中できるようにすること。
業務品質を高め、ミスを減らし、より良いアイデアを生み出せる環境をつくること。
そして、お客様に対してより高品質でスピーディーなサービスを提供すること。

GICは今後も、AIを活用した業務改革と人材育成を進め、ITサービス企業としての競争力をさらに高めていきます。

 

 

 
 

NEWS & TOPICS

業務時間を約63%削減する事例も。AIを“使う”から“成果を見える化する”段階へ Global Innovation C […]
Claude社内利用状況レポート 対象:Claude.ai/Cowork報告日:2026年6月3日対象期間:直近1か月( […]
~2026.2.24 永住ガイドライン改定点を網羅~2026年2月に開催し、多くの反響をいただいたセミナーを、2026年 […]
― AI駆動開発とオフショアの進化 ―  ソフトウェア開発は今、大きな転換点にあります。生成AIの進 […]

GICグループは、IT事業(受託開発・SES・IT運用)、人材事業(ミャンマー人材)、教育事業を中心に、ニアショア・オフショア開発や人材派遣など幅広いサービスを提供しています。ミャンマーオフショア開発で業界No.1の実績を誇り、グローバルな視点でお客様のニーズに応える高品質なソリューションを提供しています。さらに、アメリカでは先進的なDXおよびIoT関連の調査業務を実施しています。