前代表の小林です。
このたびGIC Myanmarの代表を退任いたしましたが、今後も一部の業務支援を継続させていただくことになりました。
本ブログ「ミャンマー最新情報」も、当面の間は引き続き私が担当し、現地の動きや生活・ビジネスの話題をお伝えしてまいります。
ミャンマーの秋を彩る三つの行事
― タディンジュ、カティン、タザウンダイン ―
ミャンマーでは、10月から11月にかけて、雨季の終わりと乾季の訪れを祝う華やかな祭りが各地で行われます。この季節は、仏教行事を中心に、家族・地域・企業が「つながり」を深める大切な時期でもあります。今回は、10月から11月にかけて続く三つの代表的な行事をご紹介します。

🕯 タディンジュ(Thadingyut) ― 光の祭り ―
10月の満月(2025年は10月6日)を中心に行われる「タディンジュ」は、仏陀が天界から人間界へ戻ったことを祝う“光の祭り”です。雨季が明け、街中が無数の灯りで彩られる様子は圧巻。家や寺院の軒先、通りの至る所にろうそくや電飾が灯され、幻想的な雰囲気に包まれます。
この時期、人々は両親、上司、年長者に感謝を伝える「ガドー(敬意)」の習慣を守ります。若者が両親の手を取り、謝意を伝える光景は、家族の絆を象徴する美しい伝統です。

🪷 カティン(Kathina) ― 僧侶への献衣と徳を積む季節 ―
タディンジュの後タザウンダインまでの間、ミャンマー各地で「カティン」と呼ばれる行事が続きます。これは、雨安居(バサ)を終えた僧侶に新しい僧衣や日用品を寄進する伝統で、仏教徒にとって「功徳を積む」大切な行いです。
企業や団体単位で寄進を行うことも多く、職場や地域コミュニティが一体となる季節でもあります。GIC Myanmarでも、これまで現地スタッフと共に寺院への献衣や寄付活動を行い、地域社会への恩返しの機会としてきました。


🎈 タザウンダイン(Tazaungdaing) ― 夜空を彩る熱気球の祭典 ―
11月の満月(2025年は11月4日)を迎える頃、ミャンマー全土が再び光に包まれます。「タザウンダイン」は、雨季明けの締めくくりとして開催される光と祈りの祭典です。特に北部シャン州の都市タウンジーで行われる熱気球フェスティバルは、国内最大級のイベントとして知られています。
夜空に舞い上がる無数の手作り熱気球は、祈りと希望の象徴。観光客や企業訪問者にとっても、ミャンマーの文化と創造力を体感できる貴重な機会です。

🌼 結び ― 光と徳の季節に
10月から11月にかけてのミャンマーは、雨季から乾季へと移り変わる季節の節目です。自然と共に生きるこの国では、「光」「感謝」「布施」といった価値が生活の中心にあります。文化を理解することは、ビジネスを理解すること。これからも私たちは、現地の季節の息づかいを感じながら、現地社会に貢献していきたいと考えています。
ミャンマー入国に関する最新情報
① 到着時観光ビザの延長
2024年10月21日より試行されている、ネーピードー・ヤンゴン・マンダレー各国際空港での日本国民向けTourist Visa on Arrival(到着時観光ビザ)制度について、ミャンマー外務省は1年間の延長を発表しました(条件・内容は従来と同一)。
② ビジネスeVISA発給の遅延
従来は2~3営業日で発給されていたビジネスeVISAですが、今年の夏以降、一部で2週間~最長1ヶ月程度の遅延が発生しています。2週間以上発給が遅れている場合は、日本大使館を通じたサポートも可能ですが、予定が決まり次第、早めの申請をおすすめします。