株式会社Helte(ヘルテ)は日本語オンラインコミュニケーションサービス「Sail」を運営しているスタートアップ企業です。今回GICではInternational People(海外の方々)がアプリ登録時に利用するSNS認証機能の最適化を行いました。GIC日本のSEが上流工程の開発を行い、システム開発(プログラミング)はオフショア形式でミャンマー現地法人が担当。要件ヒアリング、製造・単体、結合試験から本番リリース対応まで一括対応。
使用技術・ツール:Ruby On Rails、Node.js、AWS DMS MySQL、Twilioクラウドサービス、GitHub 

今回対談するのは、「分断のない活力のある社会を創る」というミッションを掲げて活動している株式会社Helteの後藤代表とグローバルイノベーションコンサルティング株式会社代表取締役社長岩永のお二人。株式会社Helteの事業は日本語でのグローバルコミュニケーションサービス”Sail”ですが、今回のシステム開発事例について後藤代表に様々な切り口から真意を聞きます。

「敬称略」

岩永:貴社の概要を教えてください。
後藤:千葉県柏市発のスタートアップ企業です。「分断のない活力のある社会を創る」というミッションを掲げて活動しています。Helteの事業は日本語でのグローバルコミュニケーションサービスSailです。Sailは日本語で日本人が世界中の日本ファン、日本語や日本文化を知りたい世界の人々と簡単に、気軽に、安全に交流ができるコミュニケーションサービスです。ビデオ通話で世界の人の交流を楽しみながら、日本人の住んでいる地域独自の文化や風習、これまでの経験を日本語で話すサービスとなっています。日本が大好きな世界の人々にとって、日本の皆さんとの日常的な会話は、単純な日本語の会話ではありません。日本の文化や歴史、日本独自のマナーなどを、教科書やウェブサイトからではなく、直接日本の人との会話から知ることは、世界の人々にとって貴重な経験となります。「Sail」の目指すことSailは「分断のない活力のある社会を創る」という理念のもと、知的好奇心や知恵を解放することにつながる事業に取り組んでいます。日本の人と世界の人が日本語を使ってその国ならではの風土やいきざまを携えて、なおかつ構えずに発する言葉を共有し、異なる他者のライフスタイルをちょこっとのぞき込み、1日のひと時が異文化に溢れたワクワクするような体験を生み出す活動をしています。

岩永:開発使用としているシステムはどのようなものでしょうか?貴社での位置づけや戦略市場に対するインパクトなどをお聞かせください。
後藤:SailはWebRTCを使った先進的な仕組みで開発されています。Sailは株式会社カヤックと資本提携、業務提携を行い共同で開発を行ったシステムです。Helteのメイン事業であるSailは最重要位置付けです。日本政府は外国人との共生社会を推進しており、今後はSailの事業を通じて日本人(特に日本のミドル〜シニア層)と外国人の方々との新たな日本の多文化共生のインフラとなることを目指しています。

岩永:GICに開発を依頼する前、システム開発についてどのような課題意識を持っていましたか?また、 その課題をどのような方向性で解決されようとしていましたか?
後藤:社内エンジニアが不足しており、システムに関しての課題は明確でしたがなかなか手が付けられない状態でした。また、私自身も技術に関する知見が乏しく、技術的な判断ができない部分が多くありました。その課題をGICさんと連携することでスピーディーに現在の課題、それに伴う提案内容をいただきシステムの改善を行うことができました。

岩永:その課題解決を行う上で、なぜGICをパートナーとして選ばれたのですか?
後藤:システムに課題があり、GICさんとの連携で円滑にシステム開発ができ、課題解決ができたことはもちろんですが、システムを開発してユーザーに使ってもらうというだけのプロセスだけではユーザーに魅力を伝えられないと考えました。ユーザーはいつでもその製品の背景にあるストーリーを大切にしますし、そこが熱狂的なファンを生み出します。私は全ての機能はミッションにリンクし、行動で体現すべきだと考えました。「分断のない活力のある社会を創る」というミッションを体現するためにこの機能があるという説明、そして、この機能は誰がつくったのか、そこまで一貫したストーリーが必要だと考えました。ミャンマーのエンジニアが精一杯開発してくれた機能、そこに大きな意味があると感じ開発を依頼しました。

岩永:実際の開発プロセスはどのような形で進んでいきましたか?また、何が開発プロジェクトを成功させるポイントだったと思われますか?
後藤:取締役のカゥンさんにプロジェクトをリードしていただきました。私が技術的な知見が低いこと、そして、頻度は少ないですが言語的な障壁もカゥンさんがいることで安心して進めることができました。カゥンさんには言語と技術の翻訳をしていただき、大変お世話になりました。一生懸命さ誠実さがGICさんと開発を進める上で印象的でした。何よりも弊社はグローバルに日本人と世界の人々を繋げる事業を行う弊社にとってはミャンマー人のスタッフの皆さまとのプロジェクトを通じて貴重なストーリーが生まれました。

岩永:最終的にどのようなシステムが完成する予定ですか?また、当初想定していた課題は解決されたかや、ビジネスインパクトについてもおしえてください。
後藤:ユーザーフレンドリーなSNSの機能が実装され、ユーザーが登録する際の入り口であるSNSでスムーズな機能になりました。

岩永:御社の今後の展望とGICとの協業について教えてください。
後藤:エンジニア人材の紹介、エンジニアの派遣、もしくは年単位での契約を行えればと考えています。Helteはミッションドリブンの会社で世界と日本を繋げる事業なのでシステム開発だけではなく、システム開発の裏側にあるストーリを大切にしたいです。そこで開発、そしてストーリー作りまで一緒にできるような協業のカタチを実現できればと考えています。

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