SESはSystem Engineering Service(システム・エンジニアリング・サービス)の略で、システム開発における委託契約の一つです。クライアント企業(事業会社の情報システム部等)でITエンジニアが必要になった際、ITエンジニアを抱える当社のような企業に依頼して、ITエンジニアを派遣してもらうのがSESです。

本記事では、そもそもSESとは何か?派遣やSIerへの開発依頼とは何が違うのか?といった疑問に記事の前半でお答えした上で、どのようなケースでSESを活用するのがよいのかを記事の後半で解説していきます。

SESとは?

前提として、IT業界におけるシステム開発の契約形態は、大きく分けて以下の2つがあります。 

一括請負契約

クライアントから依頼されたシステムの完成を約束する契約で、クライアントは成果物に対する対価を支払う契約

準委任契約

ITエンジニアの労働力を提供する契約で、クライアントは労働力に対する対価を支払う契約

まず、SESは後者(準委任契約)の契約形態です。

従来はクライアントのオフィスにITエンジニアを常駐ないしは半常駐のような形で派遣することが多かったですが、コロナ禍の影響で、リモートを前提としたSESの形態も定着してきつつあります。

対象となる職種も様々で、プログラマー、テスター、システムエンジニア、データベースエンジニア、ネットワークエンジニアほかインフラ系エンジニアからプロジェクトマネジャーまで多岐にわたり、携わる工程もプロジェクトの上流から下流工程、さらに保守運用フェーズからヘルプデスク業務まで、ITに関わる幅広い領域でSESが活用されています。

SESと派遣の違い

クライアント企業に常駐して業務に従事するという点ではSESと派遣社員はよく似ていますが、両者の大きな違いは指揮命令系統(誰がITエンジニアに対して指示を出すか)にあります。

派遣社員は派遣先(クライアント企業)の指揮下に入り、顧客からの指示を前提に業務に従事します。一方、SES契約で派遣先に出向いたITエンジニアは、出先の企業で業務に従事しているものの、その命令権は派遣元の企業にあります。

SESとSIerの違い

SESとSIer(システムインテグレーター)へのシステム開発依頼は何が違うのか?これもよくいただくご質問です。両者の基本的な違いは、何に対する対価をクライアント企業が支払うか、という契約形態の違いです。

通常SIerにシステム開発を依頼する際は一定以上の規模のシステム開発が行われるケースが多いため、SIerが成果物の納品に対して責任を持つ一括請負契約が選択されます。

一方、SESの場合は一定期間・人数のITエンジニアの労働力を確保することに対する契約のため、エンジニアの「勤務時間×単価」が対価となります(逆に、SESをはじめとした準委任契約の場合は成果物に対する責任はありません)

どのようなケースでSESを活用すればよいのか?

まず、一定以上の規模のシステム開発を上流工程から下流工程まで外注で行いたい場合は、SIerに一括請負契約で依頼するのが通常です(当社でもSESとは別に、 一括請負を前提としたシステム開発の窓口を用意しています)

このようなケースではなく、何らかのシステム開発や保守・運用等を行うために一定期間・一定人数のITエンジニアを確保したい場合は、SESか派遣から形態を選ぶことになります。両者の違いは 2.SESと派遣の違いで触れた通り指揮命令系統の違いですが、実態としては指揮命令系統の違いの考え方をベースに契約形態を選択するクライアント企業はあまり多くありません。

SESと派遣では、派遣の方が平均給与(それに伴う人月単価)がやや高い傾向にあるなどの違いはあります。また、SESの場合はITエンジニアにとっては派遣対比で雇用が保証されているのも特徴の一つになります。

なお、SESの離職率が高い会社は業界内では比較的多いものの、当社のようにSESのスタッフの離職率も3%以下をキープしている会社の場合、クライアント企業に関する情報やノウハウも社内に蓄積されやすいというメリットがあります。

このため、様々なシステム開発案件で定期的にSESを利用することが見込まれる場合は、毎回ゼロベースから業界・会社・業務・システム等のキャッチアップを行ってもらう必要がある派遣や離職率が高い会社のSESを利用するよりも、当社のような離職率の低い会社のSESを利用するメリットは大きいと言えます。

日本語および英語に堪能なミャンマー人ITエンジニアの派遣およびSES(システムエンジニアリングサービス)を創業以来、長年に渡って行っています。貴社に派遣させていただくのは、毎年2000名以上が集まる当社主催のミャンマー現地就職フェアで倍率9倍の中から選ばれたITエンジニア社員です。

派遣可能なITエンジニアのプログラミング言語別の技術者数や日本語レベル等は以下のページをあわせてご覧ください。